うちではこの仕事が貿易事務

正社員として働いていた会社を退職した後、ハローワークに通っている時期がありその時に貿易事務の求人を見つけました。 正社員の頃に海外とのやり取りをした事が有ったので、ハローワークを通じて応募しました。 しかし・・・実態は求人票とはちょっと違う!?ものでした。

うちの貿易事務はこれなんです

求人で見つけた会社は個人でやっている小さな卸の会社でした。 海外から製品を仕入れ、それを雑貨屋さんやネットショップで販売するお店に卸すのがその会社のメインの仕事です。 面接に行くと、私個人のことはあまり聞かれず、その会社がどんなことをしているのかを一通り説明されました。 そして一言「この一連の流れを一緒にやってもらいたいんですよね」と言われてびっくりしました。 説明を受けた仕事の内容は、
  • 海外から届いた商品を箱から出し、卸先ごとに仕分けする
  • 仕分けした商品にタグをつけてバーコード等を貼り付ける
  • 商品を卸先に配達する
  • 配達した際に次の注文がないかを確認するとともに、オススメ商品を買ってもらえるよう営業する
  • 注文があったら会社に戻り次第PCから発注を入れる

私にやってほしいといった仕事の一連はこんな内容でした。 これが貿易事務???と思った私は、 「これ以外に貿易事務の仕事を何かするのでしょうか?」と質問しました。 すると「え?この仕事全部が貿易事務ですよ、海外の製品を扱ってそれを卸すという事務ですね、うちの貿易事務はこれなんです」との答えです。 正直驚きました。これは貿易事務ではなくて、製品の仕分けと配達に営業の仕事が混ざったような仕事です。 「明日から来られますか?」とあっけらかんとして言われたので、「体力に自信があまりないので一度考えさせてください」とその場では即答しませんでした。

ハローワークに相談する

この結果をハローワークの方に相談しました。 「そんなひどい仕事内容なんですか?」と言ってもらえるものと期待して行きましたが、予想外の答えでした。 「求人を出す方の方が「これがうちの貿易事務です」と言うのであれば、それはそうなんでしょうから何も手が打てないんですよね」 明らかに事務的なことは仕事の中に全くないのに、それでも相手が「貿易事務」と呼ぶ仕事であれば、それは貿易事務なんだそうです。 確かに外国の製品を輸入して扱っているので「貿易」かもしれませんが、それなら「貿易雑務」としてもらったほうがいいと思いました。 ハローワークの方も「希望に沿わないならお断りしたほうがいいですね」と言うので、当然ながらこの求人先のお仕事は断らせていただきました。

何となく聞こえがいい仕事には裏がないかよく調べましょう

仕事の名前だけで何となく「カッコイイ」とか「スキルがないとできなさそう」と思えるものにはどうしても求人が集まります。 こういった仕事の求人に応募する場合は、面接の際に以下について見抜くようにしましょう。

  • 求人を集めるために聞こえのいい仕事内容にしているのか?
  • 悪気はなく本当にその仕事に聞こえのいい名前をつけているのか?
  • 仕事の中身も仕事の名前も求人票に書いてあるとおりの正当なものなのか?

ここを見抜かずにそのまま就職してしまうと、働き始めてから全く違う仕事をすることになってしまいます。 それでは自分の経験やスキルが生かせず、とても嫌な思いをするばかりです。 誰でもできれば同じ職場で長く働きたいと思うものです。 こんなはずじゃなかった!となって、見つけた仕事を辞め、また新しい仕事を探すのはとてもエネルギーが要ります。 洞察力を駆使して、求人先の仕事内容の真価を見極め、自分がやりたい仕事なのかどうかを判断することがとても大切です。